その昔、広尾町には二つの劇場がありました。

ひとつは、広尾中央映画劇場。もうひとつは広尾劇場。
演劇や映画上映会、音楽会などが催され、町民の娯楽場として多くの人で賑わいました。しかしその後、家庭におけるテレビの普及とともに昭和４０年代に２つの劇場は静かに幕を下ろしました。

それから約２０年後の昭和５８年、「町民に優れた芸術文化の鑑賞の機会を提供することにより、町内の芸術文化団体の育成、発展を目指す事」を目的として実行委員会が組織され、広尾町芸術鑑賞町民劇場（以下「町民劇場」）がスタートしました。
町民劇場では、児童福祉会館や学校体育館、コミュニティセンターなど会場を固定せず様々な場所で、演劇や演芸、音楽鑑賞など様々な催しを行ってきました。

町民劇場は、かつて町にあった二つの劇場の精神を受け継ぎ、優れた舞台芸術を低料金で提供し、子どもから高齢者まで幅広い年代の町民が、一流の芸術に触れることができるとても貴重な機会を創っています。